ライラの冒険〜神秘の短剣〜

ライラの冒険シリーズの第2話目。黄金の羅針盤の最後で新世界に行ったライラが,新しい主人公ウィルと,複数の世界を舞台とした様々な謎解きを行っていく。


全三部作のうちの真ん中なので,どうせ中継ぎだろうと思ってさほど期待してなかったんだけど,個人的にはそこそこ面白かったです。黄金の羅針盤より面白かったかな。
世界観やストーリーが最初と較べて判りやすかったのが良かった。比較的好きなキリスト教の要素が段々出てきたし,ストーリーも壮大になってきたので,最後でどうまとめてくるか,が勝負だとは思う。


文章について。この本が子供向けなのか,主人公が子供だからなのかわからないけど,妙な所で普段使っている漢字を平仮名で書いてあるのが少し読みにくい。
といって難しい漢字を使わないわけではないので,そこの基準がよくわからないですね。主人公達の会話シーンや,心の中の言葉などのシーンで平仮名になる傾向は少しある気はしますが。

あと文章全体が淡々としていて少し味気ないですね。翻訳本だとえてしてそういう傾向はあるかな,とは思いますが,簡潔に言い過ぎたり,何と言うか情緒があまりないかなと思います。同じ日本語だけど言い回しだったり,少しのイメージで捉らえ方が変わってしまうので,日本語は難しいし,翻訳は大変なんだろうなと思います。


とはいえ,読みにくいというレベルではないし,読んでみて面白いと思います。
最後は〜琥珀の望遠鏡〜。読み始めたばかりだけど,どういうエンディングを迎えるか,楽しみです。