「ライアーズ・ポーカー」 著者 マイケル・ルイス


ライアーズ・ポーカー (ウィザードブックシリーズ) パンローリング


アメリカの投資会社であるソロモン・ブラザーズにて凄腕野郎と呼ばれたNo1セールスマンが、当時のウォール街ソロモン・ブラザーズの内幕を書いた本。


20日に参加した「スパルタ読書塾」にてご紹介頂いた本。これを読み終わったが、一言で言うと・・・・強烈。お金の感覚が多くの人とはまったく異なるし、社風なんかもとても尋常のものではない。「投資銀行は巨大な幼稚園だった」というのも、(本で書いてある奇行が本当ならば)とても社会人とは思えない振る舞いもたくさんあったとか。


まずすさまじいばかりの成果主義・競争主義。まずチームワークにてやっていこうという発想はなく、いかに相手をだまし、自分の有利な展開に持って行くか、に考えを絞っている。それは社内の人だけでなく顧客も含めて、らしい。顧客が損をすることがソロモンにとっての利益になるとか。

マイケル・ルイスが入社して最初の取引の時、トレーダーにだまされて始めての顧客が大損。マイケル・ルイスがトレーダーに文句を言いにいったときのトレーダーの台詞
「おまえは誰のために働いているんだ?客のためか?ソロモンのためか?」

う〜む、まったく発想が違うし、恐ろしい。


もちろん20年前の話であるから、もうだいぶ雰囲気は変わってきているとは思うが、投資活動というのは取引の相手が必ずいる、そしてそれはすさまじい競争意識と市場の情報を牛耳っているプロのトレーダーが幅を利かせている、ということを認識させられた。


でも、いろんな金融取引が出てきて、内容は難しいが、純粋に読んでいて面白い本だとは思う。バカだな〜とか、すごいな〜とか思いながら読むと面白いかも。

評価 6.5 (サッカー風で言う10点満点 平均点6点)