13階段 著者 高野 和明

13階段 (講談社文庫)

冤罪にて死刑判決を受けた囚人の死刑執行日が近づいている中、刑務官と、傷害致死により懲役2年の判決を受け仮釈放された一人の青年による囚人の冤罪晴らしを描いた本。

現在でもたまに日本でも死刑執行された、という話もあり、この間もアメリカでシュワルツネッガー知事がGoサインを出したことで死刑執行された事件もあったなど、いまだに死刑はなくならない。ニュースで知っていてもどういう風に執行されるのか、ということはあまり考えたことのなかった見にとっては本書は非常に重い本であった。

死刑執行のあり方や日本の裁判制度、過ちを犯してしまったら敗者復活が難しい日本の社会、など考えさせられることがたくさんあり、ただの小説ではない、奥深い内容であった。

ストーリーの展開も、ミステリーとして伏線もうまく引かれて(正直最後まで全然謎が解けなかった・・・・。)どんどん読み進めていけた。昨今読んだミステリー小説の中では文句なしトップクラスの本だと思う。

評価:8.0 (サッカー風で言う10点満点評価。平均点は6点)