ラファエル・ナダルのインタビューと宗教論

男子テニスで世界第2位(今年途中まで第1位)であるラファエル・ナダルがスペインのインタビューに答えていました。

<インタビュー記事全文:スペイン語>


ナダルは物静かで紳士的なプレーヤーとしてテニス界では有名です。特に世界第1位であるフェデラーに対する尊敬の念は欠かせないようで、常にリスペクトした発言を送っています。

対するフェデラーもこれまた紳士的でハンサムなプレーヤーで、彼もナダルのことをリスペクトしています。そんな素晴らしいライバル関係♪


さて、このナダルへのインタビューでは単純にテニスの話だけではなく、ナダルイデオロギーがわかるような踏み込んだ質問をしています。
世界で気になることで戦争や貧困、飢餓、宗教のことなどまで話が出てきている。

スポーツ選手に対してこのような内容の話を引き出すなんで、日本ではあまり聞かれないです。世界中旅しながら様々な活動をしている中田英寿さんくらいかな!?


そこで、ナダルは欧米の人とは思えないような発言をしているっぽいです。

「世界で起きている残虐行為は宗教が原因です。私(ナダル)にとって宗教は最大の死因だと思っています。」

<原文>
o que sea, pero de aquí a llegar a todas las barbaridades que se han hecho por la religión es demasiado. Para mí la religión es la mayor causa de mortalidad de la historia.

<英語(Google翻訳で変換)>
whatever, but here to get to all the atrocities that have been made by religion is too. For me religion is the biggest killer in history.


これをGoogle翻訳で日本語まで変換すると、日本語がだいぶおかしくなってしまうのですが、英語でみた方がわかりやすいかも。


無宗教が多い日本ではあまり意識されないかもしれませんが、キリスト教が多勢を占める国でこの発言は正直スゴイと思います。勇気があるし、純粋なんでしょうね。案の定欧米では結構議論になっているようです。


信教の自由はあり、何を信じても良いと思います。日本が宗教対立が比較的少ないのは、やおろずの神、つまりいろいろな物に神が宿っており、それぞれに対してお祈りをするというもの。排他性はあまりない。

紀元元年近辺のローマ帝国でも30万の神がいたと言われ、あらゆるものを神にしていたみたい。


十字軍を始め、一神教がメインになってから対立が増えてきたのは歴史の事実でもあります。他を認めない考えだとどうしても対立が生まれる。人間関係でもそうでしょう。
ただ、もちろん宗教で救われている人は非常にたくさんいます。だからこそこれだけ宗教が世界中で重要な要素になったのだと思います。

良い面・悪い面・両方あるわけで、どちらが正しいということはない。遠い未来に、歴史が判断するしかないと思います。


しかし、一神教の文化の中で幼少期を過ごしたナダルがこのような発言をすることはすごくビックリです。世界中を回っているナダルの率直な、純粋な感想ではないでしょうか!?

そんなナダルを、スポーツだけでなく人間でも偉大な人なんだと改めて応援したくなります♪