ブッシュ以後の日米同盟

今日は久しぶりの夕学五十講に出席しました。SFCの阿川教授による,ブッシュ大統領時代の日米同盟と,それ以後の日米同盟の話をされていました。

感想として思ったのは,日米同盟を考えることは,世界の安定や自衛隊問題など,相当広い視野を持たないと,片手落ちになってしまうということでした。


ブッシュ大統領時代の日米関係は非常に友好だったというのは皆同じ認識をするでしょう。特に小泉首相時代はかなり良かった。
それによるメリットは,圧倒的に質の良い情報を共有出来た事・アメリカに対して借りのような貯金が出来た事だという。


また日米関係の良好さはアジアを始めとする周辺国に多大な影響を与えるようだ。日本にアメリカの海軍基地があり,東南アジアの海に影響を及ぼしているからこそ,シンガポールのような小さな国も生きていけるのだとか。


今や日米同盟はニ国間だけでなく,世界の安定化に対してどれだけ貢献できるか,という広い視野を持つことが大切になってくる,とおっしゃっていた。

例えば自衛隊派遣について,サマワでは普段自衛隊が日本で行っているような復旧作業が現地人に非常に歓迎された。戦うのではなく現地の安定化に貢献する,そのために日米同盟だったり,米軍支援だったりする。有名なキャプテン翼を車体に描いて走った,というのも好印象を与えたという話もあり。戦場に派遣しながら他国と比較して圧倒的にテロに合う機会が少ないのもその辺りを評価されている気がする。


もはや憲法がどうであれ自衛隊の存在を無くすことは出来ないし,米軍と距離をおくことも現実的に難しい。のであれば,今の良好な日米関係を利用して自衛隊の強みを改めて定めて,有効活用をしていく施策を考えないといけない。
ただ単に「戦場だから派遣しない」のではなく,「現地人に歓迎される派遣」でもって日本のプレゼンスをあげることこそ,日本の国益なのではないだろうか。

さらについでにいえばキャプテン翼の絵のように,日本の文化やコンテンツを自然に宣伝することで,経済的にも文化的にもメリットは多い気がします(^O^)/。

もちろん自衛隊の方の人命保護が最優先なのは議論の余地はないが,年間5兆円とも言われる国防費を考えると,何かしらの発想の転換は必要な気がします。