「戦いの先にも目を向けた一般教書演説」


日経新聞社説>
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20060201MS3M0100401022006.html


ブッシュ大統領の一般教書演説の内容。支持率が低下しているブッシュ大統領がどのような発言をしたか、が注目される。従来の外交問題に半分を割くのは相変わらずだが、注目はインドや中国を競争相手と捉えて、中長期的に米国を優位に持っていくための演説をしていた、という内容。


さて、ブッシュ大統領の中東政策。アメリカでもイラク戦争からの撤退の支持が増えてきているという。そもそものイラク戦争の正当性をも疑われ始めているとか。


中東の民主化、世界の民主化を狙い、それを強引なまでに推し進めているブッシュ政権だが、民主化すればよい、という風潮はやや危険なような気がする。民主化というのは民衆のコントロールがより効かない世界。それを象徴しているのはパレスチナでのハマス政権の発足だろう。


選挙という民主的な手続きを経て誕生した政権にも関わらず、アメリカは、ハマス武装蜂起をしなければ交渉しない、だの、対ハマス対策をこれ見よがしに検討しているなど、明らかに想定外の行動での対策となっている。


現在の民主化の世界も西欧を中心に起こってきた文明で、キリスト教文化が発足。まあ何が特徴があるのかはよくわからないけど。イスラム教の文化が強い中東では当てはまらない可能性もある。キリスト教に匹敵する人口を抱えているイスラム教にマッチした政体はどのような形か!?


中東諸国も現状の社会の不安定さは懸念のはずだ。石油資源を持っているという強みもあるが。彼らも自己の主張を通すだけではなく、もっと異文化がある、という認識を持ってコミュニケーションをとっていく必要があると思う。あまりにも独善的な気配が強い。日本の報道のせいかもしれないけど・・・。