「堀江社長逮捕が突きつけた課題」


日経新聞社説>
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20060123MS3M2300823012006.html


ライブドア堀江社長をはじめ幹部が4人逮捕された。特異な技術もしくはノウハウを持っている企業ではなく、マネーゲームで成長出来たことが、規範意識の欠如を呼び込んで今回の事件が起こった。また市場の番人が機能していれば未然に防げた可能性が高い、など、今後は市場の番人の整備を緊急課題として取り組むべきだ、という内容。


堀江社長の逮捕がこんなに急に行われるとは正直思っていなかった。今では当初否認していた宮内取締役を始め他の3人の取締役は容疑を認めているという。堀江社長は一連の工作で承認をしたことは認めたが違法性はなかったという認識を主張しているとか。


80億円とも言われる疑惑資金の流れを作れるのは相当の金融の知識を持っている人でないと出来ないと思う。税理士として豊富な知識を持っていた宮内取締役が主導していた、ということであれば、例え取締役会といえど、宮内氏が絶対の自信を示して案件の承認を求めるとすればそれを信頼するしかないのではないだろうか!?まして自分の右腕として絶対の信頼を置いていた関係であれば。なんとなく堀江さんが違法性を認識していなかった、というのは本音なのでは、と思ってしまう。まあそれでも責任が問われてしまうのが代表権を持っている人の宿命といえば宿命なのだが・・・。


新興IT企業がのきなみ株価を下げてしまっているという。本来のベンチャー企業は、Only1の技術もしくはノウハウをもち、株式市場で資金を調達することによりその技術もしくはノウハウを強大な資金力で広めていく、というのが本来。マネーゲームをすれば手っ取り早く成長できるか、とは思うが、やはり正道で持って成長を図っていくことが大事だと思う。今ではインターネットの普及で資本力に比例することのない情報発信力を持つことが出来るようになった。そういう意味では市場に関与しなくても昔よりは存在感を高めていくことが出来る環境が整っていると思う。まあ情報過多気味ではあるので、しっかりとした背景をもっていないと厳しいとは思うが・・・。


いずれにしろ、この事件が日本の金融市場にどんな影響をもたらすのか。エンロンやワールド・コムに似ているといわれる今回の事件。日本版SOX法が本格的に求められるかもしれない。
自社対応でも大変だが、財務の業界やIT業界はSOX法対応で新たなビジネスチャンスが得られる可能性が高まるかもしれない。